2024年に介護職の賃金が上昇する理由

2024年に介護職の賃金が上昇する理由は、主に次の3つです。

    1. 介護職の慢性的な人手不足

介護職は、高齢化社会の進展に伴い、需要が急増している一方で、人材不足が慢性化しています。厚生労働省の調査によると、2023年の介護職員の離職率は17.0%と、全産業の離職率(13.2%)を上回っています。

人手不足を解消するためには、賃金の引き上げによる待遇改善が不可欠とされています。

    1. 他産業の賃金上昇

近年、製造業やサービス業など、他産業の賃金も上昇しています。このため、介護職の賃金も、他産業との格差を埋めるために引き上げられる必要があります。

    1. 政府の介護人材確保策

政府は、介護人材の確保を喫緊の課題と捉え、賃金引き上げなどの対策を講じています。2023年には、介護職員の賃上げを盛り込んだ総合経済対策を閣議決定しました。

具体的には、2024年2月から、介護職員1人あたり月額6,000円の賃上げを実施します。また、2024年6月の介護報酬改定では、介護職員の処遇改善を図るための加算を新設する予定です。

これらの施策により、介護職の賃金は、今後も引き続き上昇していくと考えられます。