新しく入ってきた上司がボロボロになって辞めていった話

はじめに

  介護業界にかぎらず、多くの職場では人が辞めていきます。それはまだまだ下っ端の人間だったり、はたまた中間管理職の方だったり。

 そして、辞め方も人それぞれです。円満に退職する方もいれば、なにか胸につっかえるようなものを残して職を辞する方もいるでしょう。

 今回この記事で書くことは、私が経験した上司の辞職に関するものです。

 この上司は他の事業所でも管理職として働いていた経験があり、私が勤務する事業所の同僚たちもこの上司に「仕事ができる人かも」という期待を寄せていました。

 また、この上司本人も「介護業界を変えていきたい」という強い意気込みをもっていました。

 しかし、2か月後この上司はボロボロになっていました。それこそ使い古した雑巾のように。

 なぜ、この上司はぼろ雑巾になってしまったのでしょうか。

 

ボロボロになった3つの理由

 ここでは、私が考えうる3つの理由を提示したいと思います。なので、この3つの理由が事実かどうかはわかりません。あくまで個人的な解釈です。

 

1.以前の職場の成功例をそのまま適用させようとした

 上にも書いた通りこの上司は以前に勤務していた職場でも管理職として勤務していたわけですけど、どうやらその職場である程度の実績を残したことがあったようなのです。

 そこで彼はその成功例を私が勤務する事業所でも通用するだろうと考え、その通りにやったわけです。

 しかし、世の中はそんなに甘くはないようで、その成功例と同じ取り組みは見事失敗に終わってしまいます。

 しかも、部下からの反感という多大なる代償も追加されて。

 こういった以前の職場である程度実績を残した方というのは成功体験に陶酔してしまうのかもしれませんね。

 

2.周囲のサポートがなかった

 まあ、そういった経緯で部下から反感を買ってしまったその上司は周囲からサポートを得られなくなっていきました。

 ただこれは部下が故意的にサポートをしなくなったというわけでもないのです。

 確かに、故意的にサポートをしない方もいました。でも、失敗が続きこの上司自らが負のオーラをはなっており、話をかけづらいということもあったのです。

 もちろん、仕事なんだからそんなこと気にせずサポートしろよという意見もあるでしょうが、実際に負のオーラをまとっている方を目の前にすると話しかけづらいのですよ意外と。

 

3.ミスの頻発。そして退職

 そんなこんなでその上司が勤務しはじめて2か月後、彼は仕事上のミスを頻発するようになりました。

 ミス→自分を追い込む→負のオーラ→サポートが得られない→ミス…という悪循環を延々と繰り返していたわけです。

 私は「いつまで続くんだろうか…」と一人で賭け事をしていたのですけど(悪い奴ですね)その時は意外にも早く訪れました。

 私が勤務する事業所は月末くらいに来月分のシフト表が配布されるのですけど、そのシフト表にその上司の名前が記されていなかったのです。

 そう、彼の私の上司としての時間は約2カ月で終了したのです。

 

おわりに

 その上司は実際には、翌月の中旬まで働いていたのですが、生気をまるで感じませんでした。まるで「生きた屍」というのは現実として存在するんだなあということが発見できました。

 私個人的には、その上司に何らかのサポートができなかったことが悔やまれます。次はちゃんとサポートをしようかなとは思います。実際にするかは知らんけど。

 というわけで、今回は新しく入ってきた上司がボロボロになって辞めていったという話をしました。

 いかがでしたでしょうか。

 それでは。

 

介護業界のイメージが悪いから人手不足なのだろうか

はじめに

春のにおいがほのかに香る3月の中旬に何気なくとある介護事業所経営者のTwitterを拝見しました。

そのTweetは「介護業界の人手不足は有名人を多数そろえたイベントなどをやっても解消しない」と高らかにつぶやいていました。

そのTweetをみて私は「こんなんだから、介護業界って人手不足なんだろうなあ」と深くため息をついてしまいました。

つまり、何が言いたいのかというと、介護業界の経営者が介護のイメージが悪いから介護業界に人材が集まらないと本気で思っていた(もしくは故意的に悪いイメージのせいにしていた)ということ自体が人手不足の一要因なのではないかということです。

いい加減イメージうんぬんじゃないという現実を直視したらいかが?

どういうことかといいますと、介護施設の経営者は業界の悪いイメージをいいわけに雇用条件をまともなことにしてこなかったのではないかということなのです。

多くの方がご存知のように、介護職は他の業種と比較して賃金が低いです。また、サービス残業もざらです。つまり、雇用の条件が他業種に比べて悪いのです。

それに加えて、認知症の方ともコミュニケーションをとらなければなりません。この心労はご家族に認知症の方をもたれた方にわかっていただけると思います。

で、このような劣悪な雇用条件を「介護業界のイメージが悪い」という免罪符で経営者は何とか維持してきたのです。

しかし、多くの方々は業種のイメージを職業選択のさいにそこまで重視するでしょうか。それよりもむしろ、労働条件や労働環境を重視するのではないでしょうか。

つまり、多くの介護業界の経営者は現実から背をそむけ、空想に浸っていたのではないでしょうか。まるで、中2病の少年のように。

おわりに

つまり、多くの介護業界の経営者は現実から背をそむけ、空想に浸っていたのではないでしょうか。まるで、中2病の少年のように。

科学的な根拠や、統計は今回しようしていないので、これが事実とはいえません。

ただ、おそらくそこまで的をはずしてはいないのではないかなあとも思っています。


根拠はないですが(笑



これから未経験で介護職になる方々へ~ちょっとしたTips(メンタル編)

  • はじめに
    • こんにちは。nombre imaginaireです。
    • この記事では、2019年度から介護未経験で介護業界に参入しようという勇気ある若者に向けたちょっとしたTIpsを紹介します。
    • というのも、血気盛んに介護業界に参入したのはいいものの、「あれっ、ちょっと聞いてないよ」という問題が私自身あったからです。
    • んなわけで、今回はメンタルの面で私が少し困ったことを紹介します。
  • 全然仕事ができない…
    • 新年度を迎え入社式も無事終わり、これから無理しない程度に頑張るぞ~と意気込んでいた4月。
    • 私自身、初任者研修は無事修了していたものの、調子に乗って介護の勉強はそれ以降していませんでした。
    • そのため、入社した当時は排せつ介助はもちろんのこと、入浴介助、更衣介助もまったくといっていいほどできませんでした。
    • 特に、シーツ交換がまともにできなくて気ばかりあせってしまい、時間内に入居者の居室清掃を終わらせることができないことも頻繁にありました。
    • ただ、職場の方々はそんな私を責めずあたたかく見守ってくれてました。それは本当にありがたかったです。
    • しかしそのような援助がありながらも、もともとメンタルが虚弱な私は自分の仕事のできなさ具合に失望し、勝手に落ち込んでいました。
    • そのような状態でしたからもちろん、ケアにもろくに集中できず、ミスを連発していました。つまり、メンタル悪化→ミス→メンタル悪化…という悪循環をしてしまっていたのです。
  • あれ、メンタルがよくなってる…?
    • しかし、そんな状態では自分にとっても会社にとってもよくないと思い、なんとかメンタルを回復する方法がないかと探っていたところ、エクスプレッシングライティングという手法が不安を撃退するのによいという情報を得ることができました。
    • このエクスプレッシングライティングとは紙に自分が思っていることをある一定の時間とにかく書きまくるというものです。
    • 私は「こんなんで不安がなくなるのかよ」と思っていました。しかし、実際にやってみるとどうでしょうか。不安が解消とまではいかないものの、今まで胸につっかえていた不安が低減しているではないですか。
    • しかも、その効果は仕事でもでてきました。まだ完全とはいわないものの、ケアが少しずつできるようになって自分にも自信をもつことができるようになっていたのです。
    • これはおそらくエクスプレッシングライティングで自分のケアの面での不安が可視化されたことで、具体的にどのような対処をするばいいのか判然としたからだと思います。
  • さいごに
    • 来年度から介護業界で働こうとおもっている介護未経験の方。月並みの発言ですけど、最初はだれも上手にケアをすることはできません(私自身全然といっていいほどよいケアができていはいませんけど笑)。
    • でも、ケアができないからといってそこから現実逃避をしてはいけないのだと思います。むしろ逆に、自分ができていないことを可視化してそれをできるようにするためのステップを考えることが必要になってくるんだと思います。
    • 最初の1・2か月はとても精神的に苦痛を感じるかもしれませんが、それを乗り越えるとだいたい慣れます。なので、無理は控えつつも、この記事で紹介したエクスプレッシングライティングなどを駆使して乗り越えてみてください。
    • 幸運を祈っております。

30のやりたいことリストを作成してみた!

目次

自分ってなにをやりたいんだろう…?

ふと、「あれっ、自分ってなにをやりたいんだろう…」と思うことがあります。

こう思うのは自分が幼い時からなんですよね。

というのも、私は今まで「これやりたい!!!」って思ったことはないんですよね、1回も。

ただ、やりはじめると集中してやることができてはいました。

なので、大学では卒業論文で賞を受賞することができましたし、その他のこともとくにできなくてやめた、ということはあまりなかったです。

でも、そのためかもしれないんですけど、1つのことを生涯やり通そうとは思えなかったですし、実際していません。これは人間関係も同様です。

そんななか、ふと「自分でなにがやりたいんだろう…」って思うこともあるのです。

30のやりたいことリスト作ってみた!

というわけで、無理やりではあるものの、やりたいことリストを作ってみることにしました。

そういえば、文章としてリストにまとめたことなかったので良い機会かなあと思います。

以下が私のやりたいこと30選です。

1.月額で額面賃金を100万円にしたい

2.一人でいたい

3.でもたまにきれいな女性と一緒にいたい

4.ブログを書き続けたい

5.家から出たくない

6.毎日7時間は睡眠をとりたい

7.一人海外旅行をしたい

8.一人国内旅行をしたい

9.ノマドワーカーになりたい

10.たまにサッカーをしたい

11.リフティングをしたい

12.筋トレをしたい

13.野菜を毎日1kg食べたい

14.自分がどんな歌が好きなのかを知りたい

15.巧妙なウソをつけるようになりたい

16.本をたくさん読みたい

17.記憶力をあげたい

18.プログラミングで稼げるようになりたい

19.大学数学をマスターしたい

20.理系の大学院に入り直したい

21.大学教員になりたい

22.コンサルをやりたい

23.くるみを食べたい

24.内向型を極めたい

25.毎日4時間は集中力を保っていたい

26.掃除を自動化したい

27.洗濯を自動化したい

28.毎日本を1冊は読みたい

29.本を書きたい

30.論文を書きたい

改めて自分がどんなことに重きをおいているのかを理解したような気がする

いや~書くとやっぱり自分が何に重点を置いているのかわかりますねえ。

私の場合は、研究をやっぱりやりたいのかなあ。

とすると、今の仕事は違うような笑

でも、現場で働きながら論文を書くことだってできますからねえ。

とまあ、今回はこんな感じです。

仮性包茎で悩んでいる方ちょっと立ち止まってこの論文を読んでみよう、という話

今回紹介する論文は、渋谷知美[2018]「仮性包茎手術を正当化する言説の1970-90年代における変容――『医療化された男らしさ』概念を手掛かりとして――」東京経済大学人文自然科学研究会『東京経済大学人文自然科学論集』87-113ページ、所収です。

まあ、CMとかでも男性がタートルネックを着て宣伝しているものとかありますからね。包茎の方はなんとなく気になってしまうのもわからなくもないです。

ただ、そういった「漠然とした不安」というのはだいたい気苦労に終わりますからね。

今回紹介する論文はそういった不安をあおる言説を調査・考察したものです。

  結論からいいますと、

 ・時代が下るにつれ、仮性包茎手術を正当化する言説のバリエーションは増加するという仮説は妥当ではない。

 ・ただし、<フィクションとしての女性の目>を体現する言説が存在はしていた。

そしてこの結論から筆者は、

現代日本社会で起こっている『男の生きづらさ』というのは,多かれ少なかれ,このようにして発生しているのではないだろうか。男女間の問題と思われていることは,じつは家父長制下での男性と男性の間の問題であることに,私たちはもっと注意深くなるべきなのではないだろうか」(本文、112ページ)

という考察をしております。

なるほど。男性と女性の問題と考えられているものは実は、「男と男」の問題なんだと。この結論を寅さんが聞いたらびっくりかもしれませんね笑。

ちなみに、本論文は次のような研究のデザインをしております。

 ・創刊号~1999年までに刊行された『ポパイ』『ホットドッグ・プレス』のうち114記事(包茎に関する記事)を選択。

 ・雑誌記事を対象としているのは1970年代~1990年代にいたるまでインターネットが普及しておらず、そのため、ネット記事を対象外にしている。

よくやったなあ、という感じですね笑

こうなったら、2000年代以降の言説を継続して調査してもらいたいなあ。

おそらく変わっていないんでしょうけどね。「イエス、〇〇クリニック!」とかタートルネックを顔の半分くらいまでかぶった男性が踊るCMといった宣伝形態ではなく違うかたちで残って。

あと上には書いていないんですけど、他にも包茎に関する記事を書いた雑誌もちろんあるわけで、それも調査してほしいなあと思います。

今回はこんな感じです。

恵方巻からでもこんなことを考えられるんですよ、という話

 ハロウィンで軽トラをひっくり返したという話を見聞してから、「あれ、ハロウィンってそんな行事だったっけ?子供たちが近所の家を回ってお菓子もらう行事じゃなかったっけ?」と思うように。

 さらにそこから派生して「ハロウィンって最近定例の行事になってるよな~。なんでそんなことになってるんだろう」と思い、google scholarで検索をかけたところ、沓沢博行「2009]「現代人における年中行事と見出される意味―恵方巻きを事例として―」筑波大学比較民族研究会『比較民族研究』第23号、131-151ページという論文をみつけました。

 そこでこの記事では上記の論文を紹介し、あるイベントが年中行事になってしまう要因を探っていきます。

目的

   この論文の目的は、「恵方巻を事例として現代人の年中行事のあり方の考察をすること」です。

結論

恵方巻は、その普及する過程においてその時代の需要を巧みに取り入れ、変化を重ねてきた。そして現在は全国的な行事として多くの人々に受け入れられるに到っている。販売する側は、多様化する現代人の価値観に合わせ、行事に更なる価値を付加しており、恵方巻は世相に合わせ今も進化を続けているといえる。また、受け手側は提案される様々な価値を主体的に選択することが出来、それが恵方巻の普及の大きな要因となっている。一方で、節目を求める年中行事本来の意味もまた現代人には根ざしており、それも恵方巻を行う動機となっていることを指摘しておきたい。この節目の感覚については、より深く分析を加える必要があるだろう」(本文、149ページ)

 なるほど、ある物事をイベント化するには供給側のみならず、需要側がそれをある意味で自由に変化することが可能であるという条件が必要ということですな。

感想

 この論文は、恵方巻という一つの行事を事例としてそこから年中行事の意味や普及する過程の法則を導出しているわけですけど、これって恵方巻が特殊な例であるということを否定しているわけではないよなと。

 つまり、他の年中行事と分類されるものでも検証する必要があるのかなあとは思います。ただ、個人的にはこういった一つの事例で普遍性を求める帰納法は好きなので大変興味深く読めましたけどね。

 今回はこんな感じです。