はじめに
介護職をしているとしばしば利用者に言われるのが、「介護してるんなんてやさしいんだねえ」というありがたいお言葉。
しかしそんな言葉とは裏腹に、私はまったく「やさしく」ありません。笑
たとえば、私は電車でちょっと元気な高齢の方には席をゆずろうとはしません。ほかにも道で目的地が分からない人に道を尋ねられても、「すいません、知りません」と(本当は知っていても)対応してしまいます。
そんなやさしさの欠片もない私ですけれど、利用者に「やさしいねえ」と言ってもらえる時ふとあることが思い浮かんだんです。
それは「介護(職)ってやさしさ必要?」ということです。
最初のうちはバファリンのように介護には半分ていどの「やさしさ」が必要なのかと思っていました。
しかし、よくよく考えると「介護って『やさしさ』必ずしも必要ではないんじゃね?」と考えるようになったんです。
では、私がなぜ介護に必ずしも「やさしさ」が必要ないと考えたかというと、それは3つの理由があります。
その3つとは、
1.やさしいといつまでたっても仕事が終わらない
2.利用者を依存させてしまう、
3.自分が疲れる
です。
以下で詳細に説明します。
「やさしさ」が必要とはいえない3つの理由
1.やさしいといつまでたっても仕事が終わらない
まず第一の理由として、やさしいといつまでたっても仕事が終わらないというものがあります。
これは仕事をするさいあらゆる場面で利用者を最優先させてしまい、自分がやるべき作業を時間内に終わらせることができないということです。
たとえば、以前私は自分のサービス提供中にコールが鳴って別の利用者を支援してしまい、もともとサービスを提供していた利用者に迷惑をかけてしまったといったことがありました。
このように、「やさしさ」はやるべき仕事を完了できなくする可能性があるのです。
2.利用者を依存させてしまう
第二の理由は利用者を依存させてしまうというものです。
これは一度介護職を経験されたことがある方ならわかっていただけると思うのですけど、利用者にやさしくしすぎると、「〇〇さんのサービスじゃないといや」という利用者が出てくるときがあります。
もちろん、そのように指名してもらえるのは職員冥利に尽きるのですけど、それでは現場は回らなくなります。
3.自分が疲れる
最後に、自分が疲れるからです。
多くの人が他人にやさしくするとは思います。しかし、他人に「やさしく」するのって正直疲れませんか?
介護現場では、暴言や暴力が激しい利用者に対しても、反撃することなく気持ちを静めてもらうためになだめる対応をしなければならないことが多いです。これは精神的にくるんですよねえ。
対応が終わったあと、フルマラソンを終えたようなぐったり感を憶えることもあります。これは自分だけかもしれませんが。笑
以上の3つの理由があります。
おわりに
この記事では、介護(職)に「やさしさ」が必ずしも必要ない理由として,
1.やさしいといつまでたっても仕事が終わらない
2.利用者を依存させてしまう
3.自分が疲れる
の3つを紹介しました。
この記事をみて、介護は「やさしく」なければできないと意気込んでちょっと疲れが出てきてしまっている方が少しでも安らいでくれれば幸いです。
それでは。
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私もイライラした時、見直してイライラを抑えています。